
「……」
誰も見ていないのをいい事に、煙草に火をつける。
あれが夢か現実か……正直どうでも良い。
それよりも眠っていたのであれば、その割にはいやに身体が重い。
先程までの問い掛けに疲れを感じている様だ。あんなに長々と話をするとは思ってもみなかったのだろう。
その上、心にも思ってすらいない事と言うのも考えるものもあった。嫌でも脳を使い、口を動かさなければならなかったのだから、自らが思っていたよりも慣れたものではなかったのだろう。

「……今後に備え、事前に考えておきましょうか」
根拠は無いが、またこういったものがありそうだ。男はそう感じながら紫煙を燻らせていた。