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記録者: 不運な風来者 (ENo. 26)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-03 04:00:00

ある遠い、遠い世界のお話


ある小さな村。

とある言い伝えがありました。

……とはいえ
それを信じていた人は、誰もいませんでしたから


     信じる人がいない物語は


語り草を枯らしてしまうものですから



語られて来たその物語を
     語る物は、者は、ものは、居ません。






……たった一人を除いて


村のハズレ、森の近く。


暗い赤髪をした、少█


少女は語ります。
     語りました

誰も信じないその言い伝えを

たった一人、静かに

語りました


          語っていました


誰も信じない
     ──赤い蛇の話を

          誰にも聞かれなくとも
語っていました



【赤い蛇】誰も語らない、物語

「言ったでしょう。
誰も信じていないって」

「なら、覚えている人もいないのですから。
語ることは何もありませんね」