問いかけに、少し目線が泳いだ。
言葉を探すように彷徨わせた視線をシロへ戻して人懐っこく笑う。

「俺さ、すっごく欲張りなのかも知んない。これで満足、って思ったこと、一度もないかも」

「いや、食べすぎた満腹ー! とかはあるけど、そうじゃないからね」

「俺、自分がちゃんと出来たって思うことあんまなくてさ。いっつももうちょっとうまく出来ないか、みたいに思っちゃってる。もっともっと、って」

「だってさ、周りのみんなはもっとすごいんだもん。ちゃんとしてて、ちゃんと出来てて。シロちゃんだってそう。やりたいことが出来てるって思えるのすごいよ。思えたことないもん」

「出来た! ってことはあるけど、でもその時大体『いや、もっとこうすればよかったんじゃ?』って思いついちゃうんだ。俺馬鹿だから、やってみないと分からなくて。そういうことばっかりだから」

「これで十分頑張った、みたいに納得できたら良いのかな。でもさ、もっと欲しくなっちゃうんだ。欲張りだったんだなぁ俺って。」
知らなかった、と困ったように笑った。