冒険商人アラビクの覚え書き01 【共振】【接続】あるいは【混線】
あれからまたいくつかの世界を渡った。
自然ではない眠りとその覚まし方についての事例は何件か集まったが、
対象に接触する必要がある場合がほとんどのため、自分が取り組んでいるケースには使えないとわかった。
星、あるいは世界の根幹となる一 ―いわゆるコア― についても情報を集めることができた。
各々の世界の根幹を知るにはまあ、それなりに苦労もしたが、何度もやれば慣れもする。
必要なのはその世界を知ること、そのためにはその世界ごとの知識と力を得ること。
これはどこでもそう変わらない。
当初は星を相手取るなら同等の力を得るべきだと息巻いていたが、
それよりは内側から馴染んでいく方が無理がないと実感するに至った。
そんなこんなを繰り返し、現在僕は一旦コエクシスに帰還している。
王宮の客間はあまり落ち着かないので ―どこにあの子にいらんことを吹き込んだアホがいるかもしれんので―
街でいつもの宿をとって、簡素だが清潔なベッドに横たわり、首元を触る。接触を試みるしぐさ。
いつのまにかこのしぐさも癖になってしまった。その癖のせいか、
――夢を見ることになった。
――真っ白い部屋の中、椅子に座って、
――ラジオから聞こえる声に耳をすます夢。