
「ま~~た難しい話!!」
そろそろ頭が疲れて来た。
なんというか、これって……多分、俺の夢の中なんだろうな。
多分、自分を見つめ直すための夢だ。その割にはちょっと……深すぎることを聞かれてる気がしないでもないけど。
夢で己の価値を問われることに、なんの意味があるのだろう。
ああ、でも
意味を考える事は大切だぞって、親父が言ってたな。

「そうだな……俺っておもちゃ屋さんだけど、アヒルバトラーもしてんだ。
えっと、アヒルバトラーってのは、アヒルバトル専門のアスリートって感じの仕事な。
俺にとってのアヒルバトルって、競技っていうよりはエンターテイメントっつーか……
子供のころ、それに元気づけられたからさ。同じように人を元気づけたいなって思うんだ」

「だから、俺は人を楽しませたい。楽しいことには価値があるし、人を楽しませている俺には価値がある。
少なくとも、そう思ってる。俺は観客も、対戦相手も、全員が夢中になれるようなバトルがしたいんだ。」

「だって、必殺技したりとか、デケェ技避けたりしてさ、会場をワッ!!って湧かせた瞬間って最高じゃん?
今のは俺たちがこの手で作り上げたんだぞ<、って思うとさ……すげー嬉しくなるんだ」

「……だからと言って、人を楽しませてない時だってある。それは無価値じゃねーと思うよ。
だって、どんなにイカしたエンターテイナーでも休まなきゃ潰れちまうだろ?
"常に最高である為には、自分のことを労わるのも大事"……ってやつ?ま、アニメの受け売りだけどさ。」

「ま、それはあくまで俺の価値観!そーゆー感覚を人に押し付けたりするつもりはねーよ。
勝つために戦ってる人もいるしさ。
あでも、大会にやべー改造アヒル持ってくるやつだけは正直苦手!」
アヒルバトラーも千差万別なわけで、賞金の為にやってるとか、強くなる為にやってるとか……そういう人も結構いる。
そう言う人にとって、魅せるタイプのバトルは必要ない。
だから俺は、相手が同じフィールド立っている限りこの価値観を押し付ける気はない。
でもさ、対戦相手も、観客も、俺も、全員が楽しいって思えるバトルって、最高に"価値がある"って思うんだ。