Chapter02-04

記録者: メルエミリー・カヤナイティア (ENo. 79)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-30 04:00:00

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風が通り抜けるような軽い笑い声は相槌のように。
ずっとにこやかに話を聞いている少年は、納得したみたいに数度頷いた後。

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「うんうん!じゃあ次は……ちょっと似たような質問なんだけどさ」

明るさはそのまま、けれど瞳の奥に──ほんの少しだけ鋭さが宿る。

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「君は自分が“正しい”と──思ってる?」

問いかけるトーン自体は軽い。
けれど、その笑顔の裏側から何かが覗く。
あなたの返答を待つ足は楽しげにぶらぶら揺れているのに、
視線だけは、明確に「答え」を探している。

子供の遊びのリズムの中に、
ほんの少しの、刃のような期待。

──あなたは自らを“正しい”と言えますか?

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「僕はさっき言った通り!
 自分の事を正しいと思うから、自分がみんなに聞かせている音が正しいと思っているから、
 僕は笛を吹くし、みんなを導くんだ。だってそうでしょ?」

軽やかに笑いながら、しかし言葉には確信がある。

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「ずっと働かなきゃいけない閉鎖的な村も、
 つまみ食いしたら一日ご飯をもらえないのも、
 重い税金も、いじわるなおばあさんも、変わらせてくれない。
 間違ってるから──導いてあげなきゃいけないでしょ?」


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「自分が正しいって信じてる人はね、迷わずに進めるんだ。
 曲が途切れないんだよ。ほら、楽譜って止まるとそこで“死んじゃう”からさ」

どこまでも明るい声で、
どこまでもまっすぐに、
少年は“正しさ”を語っていた。
──それで、あなたの答えを待っている。
Answer
──あなたは自らを"正しい"と言えますか?



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メルエミリー
「……〔さて、どうでしょうね?〕

亜人少女は、自身を"正義ただしい"とは思っていない。
抑々として、"正義"という概念自体に、懐疑的な処が在る。
だって、"其れ"は基本的にブレーキが無いもの、だから。
其れ故に――


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メルエミリー
「……〔まぁ、貴方の様な作曲者や作家〕……
 〔創作活動を行う者は、自分の生み出すもの、其の感性を信じなければ成り立たないのは事実、でしょうね〕

有名処が既にやったネタでも自分がまだやってない云々とか、悠い昔に聞いた覚えが有るし――等と。

此度の質問への回答は、実にあっさりと終わるだろう。