──あなたは、何をもって"正しい"と判断しますか?

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「…………
正しい、か……」

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「君の言う様に。
"正しい"とは、とても変化しやすいものだろうね」
普遍的なようでいて、不安定なもの。
宛ら、1つの数字を挟む様に対面する2人が言い争うが如く、視点で如何様にも変わるもの。
少年の言う通り、誰かにとって間違いでも、別の誰かにとっては――そんな、不定形なもの。

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「暑い時は、涼しさが好まれるのと同じ。
寒い時は、温かいスープがとても美味しく感じられるのと同じ。
涼しさもスープも、其れ自体は変わらないものなのに……不思議なもの、だね」

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「私は……君の言う"周りの音は気にしちゃうタイプ"、なんだろうな」

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「けれど……
其れは、私が成し遂げたい"譲れないもの"に、必要な事でもある」

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「皆の、民の声を聴いて、最善の選択を導き出す。
本当に必要な"助け"を……助け合う為のカタチを、伝えて、広める為に」

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「それで……それで、皆が幸せな、平穏な日々を過ごせる事が出来るなら。
其の為なら……私は、幾らでも周りの音を、気にするよ」

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「……其れは、其れとして」

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「もしも、世界に絶対的な正しさが存在する、としたら」

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「其れは……文字通り、"神様の言う通り"……じゃないか、な」

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「…………
私の世界に存在するという"天上族"は、どんな神様なんだろうね……」