Chapter02-03

記録者: "□□の□□"、其の道中 (ENo. 124)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-30 04:00:00

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奇抜な色の羽織をひらりひら。
あなたの言葉を頷きながら聴いて、なるほど!なんて相槌を入れた。
少年にとってあなたの言葉は新鮮な音列なのだろう。
ありがとう!なんて言葉は程々に。また次のトイカケがあなたに振られた。

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「ねえねえ、君に訊きたいんだ。
 僕ってさ──いつも思うんだ。“正しいこと”って何なんだろうって?」

少年は笛を軽く指先でくるくる回し、空気に音の波を描くようにして言う。

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「だってさ、僕が吹く笛が誰かを笑顔にしたとき、
 それは“正しいこと”な感じがするでしょ?
 でも、もし誰かが嫌な気持ちになったら……それは“間違い”になるのかな?」


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「ね、君は──“正しい”ってなんだと思う?


──あなたは、何をもって“正しい”と判断しますか?

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「僕はさ、間違いなんてないと思うんだ。
 高い音も低い音も、速いテンポも遅いテンポも、全部必要で、
 楽しさも悲しさもぜーんぶ、大事なものなんだ!
 だから全部正しいって言えるんじゃないかなって」

見えない舞台の上で踊るように広げた両手。
世界のあらゆる感情を抱きしめるかのように、無邪気で貪欲だ。

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「たとえ誰かが“間違い”って言っても、
 そのせいで誰かが笑ったり泣いたり、変わるなら、
 それは正しいことになるんだ!」

少しだけ、笛の端がきらりと光った気がした。
正しさは、正解ではなく──変化そのものなのだと、少年は信じている。

少年は笛を胸に抱き、満足げに微笑んだ。

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「僕は“自分が正しい”と信じてる。だから誰かに間違ってると言われても気にならない!

 君はどう?周りの音は気にしちゃうタイプかな?
 それとも、君も自分の旋律を持っているのかな?
 ──君にとって“正しい”て何?」

Answer
──あなたは、何をもって"正しい"と判断しますか?



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「…………
 正しい、か……」

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「君の言う様に。
 "正しい"とは、とても変化しやすいものだろうね」

普遍的なようでいて、不安定なもの。
宛ら、1つの数字を挟む様に対面する2人が言い争うが如く、視点で如何様にも変わるもの。
少年の言う通り、誰かにとって間違いでも、別の誰かにとっては――そんな、不定形なもの。

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「暑い時は、涼しさが好まれるのと同じ。
 寒い時は、温かいスープがとても美味しく感じられるのと同じ。
 涼しさもスープも、其れ自体は変わらないものなのに……不思議なもの、だね」



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「私は……君の言う"周りの音は気にしちゃうタイプ"、なんだろうな」

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「けれど……
 其れは、私が成し遂げたい"譲れないもの"に、必要な事でもある」

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「皆の、民の声を聴いて、最善の選択を導き出す。
 本当に必要な"助け"を……助け合う為のカタチを、伝えて、広める為に

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「それで……それで、皆が幸せな、平穏な日々を過ごせる事が出来るなら。
 其の為なら……私は、幾らでも周りの音を、気にするよ」



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「……其れは、其れとして」

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「もしも、世界に絶対的な正しさ・・・・・・・が存在する、としたら」

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「其れは……文字通り、"神様の言う通り"……じゃないか、な」

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「…………
 私の世界に存在するという"天上族"は、どんな神様なんだろうね……