
「そろそろ答えるのが面倒になってきたな……」
「出会って間もない相手に、なんでこういう話をしなくちゃならないの?」

「――あるいは、これかもね。
これが俺の世界、今後に影響を及ぼしうる出会いならば、
多少見栄を交えても、もう少しちゃんと答える気があっただろうし……」

「快不快、それを隠して見栄えのする、聞こえの良いものを吐く。
信頼愛情誇り忠誠知識、気持ちに左右されるものをコントロールし、けれど隙あらば押し通す」
「そんな――欲と望み。それが、俺の一番譲れないものかも」
ピントをじっと見つめている。
その場を切り取るのではなく、眼としての役割を持っているであろうそれを見る。
見せて恥じるものはない。今のところは。