
「その質問の答えは、主に三つほどあげられる。
一つは先にも言った自分を残したいという考えだ。
これは僕自身の行動を決める基準の一つだからね。」
理由は……なんだろうか?
生まれつきこのような考え方だったから理由なんてないのかもしれない。
いや、今は次のことを考えよう。理由を考えれば脱線するだろうし、後に回そう。

「まぁいいか。愛智、フィロソフィアと言うべきか。
文字通り知恵を愛すること、哲学とも呼ばれるが、僕は特別優れているわけでもない凡才ではあるが、
しかし、それでも考えることが好きでね。
考えて、考えて、考え抜いて、時に脱線することも多いが、
僕が生きている限り考えることから脱却することはないだろう。」

「そして、僕を形作るにおいて最も重要な要素、
それは理想だ。
僕はイデアを追い求めている。イデアとは全てのものの原型だ。
願望、或いは欲望とも言い換えられる理想は、即ちその者のイデアに最も近い姿であると僕は考える。
故に僕は理想と望みを追い求める探求者であり、願いと欲望を解き明かさんとする研究者と名乗るようになったのさ。
いつか、それこそがイデアであるか否かを確かめるべくね。」