風が通り抜けるような軽い笑い声は相槌のように。
ずっとにこやかに話を聞いている少年は、納得したみたいに数度頷いた後。

「うんうん!じゃあ次は……ちょっと似たような質問なんだけどさ」
明るさはそのまま、けれど瞳の奥に──ほんの少しだけ鋭さが宿る。

「君は自分が“正しい”と──思ってる?」
問いかけるトーン自体は軽い。
けれど、その笑顔の裏側から何かが覗く。
あなたの返答を待つ足は楽しげにぶらぶら揺れているのに、
視線だけは、明確に「答え」を探している。
子供の遊びのリズムの中に、
ほんの少しの、刃のような期待。
──あなたは自らを“正しい”と言えますか?
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「僕はさっき言った通り!
自分の事を正しいと思うから、自分がみんなに聞かせている音が正しいと思っているから、
僕は笛を吹くし、みんなを導くんだ。だってそうでしょ?」
軽やかに笑いながら、しかし言葉には確信がある。

「ずっと働かなきゃいけない閉鎖的な村も、
つまみ食いしたら一日ご飯をもらえないのも、
重い税金も、いじわるなおばあさんも、変わらせてくれない。
間違ってるから──導いてあげなきゃいけないでしょ?」

「自分が正しいって信じてる人はね、迷わずに進めるんだ。
曲が途切れないんだよ。ほら、楽譜って止まるとそこで“死んじゃう”からさ」
どこまでも明るい声で、
どこまでもまっすぐに、
少年は“正しさ”を語っていた。
──それで、あなたの答えを待っている。