Chapter02-02

記録者: "□□の□□"、其の道中 (ENo. 124)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-30 04:00:00

クリックで開閉
icon
「ふ~ん、君はそう考えるんだね」

あなたの回答を聞いて、頭を左右にこてん、こてんと揺らす。
メトロノームのように規則正しく、しかし気ままに。
しばらく考えた後、ぱっと何かを思いついたように指を立てた。

icon
「じゃあさ、次々!
 君はさ、自分自身の事をどれぐらい信用してる?

さっきのトイカケはどこへやら。
話題が飛んだように見えて、きっと彼の中では自然な転調なのだ。

──あなたは、あなた自身をどれだけ信用できていますか?

sample
icon
「あは、僕は勿論信じてるよ~!
 だって僕は導き手だよ?新しい曲にみんなを会わせるのが僕の役目だもの」

少年は胸元の笛を軽く叩き、誇らしげに微笑む。
音は鳴っていないのに、そこに確かな響きがあるように感じられる。

icon
「それが自分のやる事すら信じられてなかったら
 なにもかもおしまいだし、一小節だって進めない!
 みんなのためになるって僕が信じてるから──僕は笛を吹けるんだ」

その言葉は軽い。なのに、妙に重い。
信じることは、約束ではなく、覚悟なのだと突きつけるみたいに。

──鮮やかな瞳があなたに問い掛ける。
Answer
──あなたは、あなた自身をどれだけ信用できていますか?



icon
*****
「…………
 自分への信用、か……」

そんな事。
かんがえたこと、なかった、な。


icon
*****
「そうだな……」

icon
*****
「正直に、言わせて貰うと。
 普段は考えない事だから、上手く言えるか、判らないけれど」

icon
*****
「……いや、違うな」



icon
*****
「私は、きっと。
 そういった事を考える暇を作らない為に、我武者羅に邁進しているのかほんの一瞬でも立ち止まってしまったら、きっと私は己への疑心や嫌悪ばかり考えてしまうから



icon
*****
「…………
 けれど……そう、そう、だよな」

icon
*****
「……君が、そうである様に。
 自分の事すら信じられずして、どうして大陸和睦を成し遂げられようか

icon
*****
「……そうじゃ、なきゃ。
 ガイラス私の護衛騎士、は、信じてくれている、のに……私が、私自身、を異物であろうとも、信じられない、のは……駄目、だよな……

icon
*****
「…………」



icon
*****
「……有難う。
 なんというか……少し、視界が啓けた様な、気がするよ」