
こーてー、むかち、…、

ふよう、?
その言葉を聞いた または繰り返した途端、彼は激しく動揺した。
その言葉は彼にとって…思い出したくない過去の1部でもあったから
カメラ頭の彼にそういう意図が無かろうと、その言葉はいとも簡単に彼が必死に塞いでいた記憶を解放してしまう。
、ほとびは、いらない、?ふよう、…だから、すてる……すてられる、?
ある事件が起きた日、突然、愛していてくれたヒトが居なくなった日その場で縮こまり困惑し涙を流していた子供の元にふたりほどヒトが来た。彼等は呼び鈴を鳴らしたが、いるはずの者からの返答は無く聞こえるのは子供が泣いている声だけ。それを不審に思ったふたりは鍵の開いていた扉を開け、惨状を目の当たりにした。
ほとびは、なにもおぼえてなくって、かんがえてもかんがえても、何も分からなくて……
そのふたりは瞬時に状況を理解したが子供は理解できなかった。
そしてふたりは他の親族を呼び、会議を始めた。子供は除けて。
子供は未だに何も分かっていなかった。彼等が何を話しているのかも、何が起こったのかも。
でも、これだけは、幼い彼でも理解できた。理解出来てしまった。
「あの子はきっと、『バケモノ』なんだ。」
だからきっと、捨てられた。
きっと、「かち」なんてない。
ぱぱと、ままをたべちゃった悪い子に、価値なんて
無い
「…ほとび、は…ばけものだから、いらない子……だから、わるい子だから、
……だから、かちなんてないよ、」
その言葉は拙く、震えていたがカメラ頭の彼の問いには答えられただろうか。
彼にとって自分の価値は無い。あるはずが無いと、
彼の問いとは少しズレているかもしれないが、この答え以外得られないだろう。きっと、
現在の彼は己の事を無価値な存在としか思えないから。
それから…おそらくあの言葉が琴線に触れなくとも、彼は この答えに至っていただろう