Chapter02-04

記録者: ダミアン・ガルーナ (ENo. 145)
Version: 2 | 確定日時: 2025-11-30 04:00:00

クリックで開閉
風が通り抜けるような軽い笑い声は相槌のように。
ずっとにこやかに話を聞いている少年は、納得したみたいに数度頷いた後。

icon
「うんうん!じゃあ次は……ちょっと似たような質問なんだけどさ」

明るさはそのまま、けれど瞳の奥に──ほんの少しだけ鋭さが宿る。

icon
「君は自分が“正しい”と──思ってる?」

問いかけるトーン自体は軽い。
けれど、その笑顔の裏側から何かが覗く。
あなたの返答を待つ足は楽しげにぶらぶら揺れているのに、
視線だけは、明確に「答え」を探している。

子供の遊びのリズムの中に、
ほんの少しの、刃のような期待。

──あなたは自らを“正しい”と言えますか?

sample
icon
「僕はさっき言った通り!
 自分の事を正しいと思うから、自分がみんなに聞かせている音が正しいと思っているから、
 僕は笛を吹くし、みんなを導くんだ。だってそうでしょ?」

軽やかに笑いながら、しかし言葉には確信がある。

icon
「ずっと働かなきゃいけない閉鎖的な村も、
 つまみ食いしたら一日ご飯をもらえないのも、
 重い税金も、いじわるなおばあさんも、変わらせてくれない。
 間違ってるから──導いてあげなきゃいけないでしょ?」


icon
「自分が正しいって信じてる人はね、迷わずに進めるんだ。
 曲が途切れないんだよ。ほら、楽譜って止まるとそこで“死んじゃう”からさ」

どこまでも明るい声で、
どこまでもまっすぐに、
少年は“正しさ”を語っていた。
──それで、あなたの答えを待っている。
Answer
icon
「お、次は俺が正しいと思ってるか? かぁ」

切れ味のある問いかけに一瞬目を見張り、次の瞬間には柔らかい表情を浮かべる。

icon
「俺はあんまり自分に自信がないから、自分が正しいとはあんまり思ってないかな。さっきまで話してて分かるかも知れないけど。」

icon
「俺はあんまり頭が良くないし、一生懸命勉強してるけどわからないことも知らないこともまだまだいっぱいあるから、何が正しいのかすぐには全然わからない。でも、わからないからこそ、いっぱい考えてちょっとでも正しいことが出来るように、選べるようにしたいなぁと思うよ」

icon
「正しいと迷わずに進めるのはきっとそうだと思うし、キミはきっとそうやって進まないと行けなかったんだね。でも、俺は間違えても進むより、立ち止まって何が正しいのか考えたいと思うよ。」

icon
「ずっと働かなきゃいけない村も、つまみ食いの罰も、重い税金も、意地悪なおばあさんも、どうしてそうなのか、わからないままにそれを間違ってると決めることは出来ないと思うよ。全部を知ることは出来ないかも知れないし、全部を知ったらやっぱり間違ってるのかもしれないけどね」