【曽祖父と曾孫】

「ゼイル…それは本当なのか?」

「いやまあ…ダメではない、が。良いのか?相手が長寿を望むかもしれんぞ」

「そうか。覚悟の上なのだな。――俺は以前、天使に狙われたことがあってな」

「ああ、そうだ。12人の天使に囲まれて偽の満月を造られた」

「だからお返しにもうひとつ偽の満月を造ってやった」

「天使どもは実に面白い顔をしてくれたぞ。月を造れることを知らなかったらしい」

「何?お月見し放題で酒飲み放題だと?」

「こら。偽りの満月を造るとゼイル、お前も…いやお前はいいのか。だがやめておけよ」

「――む。仕方ないな」
ゼイルから影を出すなと言われた。

「どちらにせよ、そのイデアとやらに俺のことは不死になった曾祖父だと言っておけ」

「イデアがもし影の王のことを知っててなお、俺を倒そうとするのであれば――」

「ゼイル…お前は俺の味方になってもらうぞ。いいな?」

「曾祖父の視点から言わせてもらうが、万が一そうなったらイデアを止めろ」

「このままではイデアが呑まれるしか道はないからな」

「互いに…平和でありたいからな」