Chapter01-05

記録者: シャルト・オリヴィエ (ENo. 180)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-27 04:00:01

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  ──カシャ


シャッターの音の後、あなたを向いていたレンズがふと向きを変える。
何か未知のことを認識した様子で、その後にまたあなたにひとみが向いた。

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「観察対象、最終質問を提示します」


この対話の終端が近いようだ。
不思議な白い部屋での対話は、何の説明もなく始まり、そして終わるらしい。

奇妙な観察者は感慨もなく告げ、一拍。

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──あなたは、何をもって“自らの存在に価値がある”と判断しますか?


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「それは役割でも、使命でも、功績でも構いません。
 また、価値は不要であるとする見解も有益な観測結果となります。

 あなた自身が、どの基準で己を“肯定”し、
 何をもって“無価値”とせずにいられるのか。

 その価値に他者を如何にして組み込んでいるのか、
 その内的構造を、開示してください」


──あなたは自らに〝どのような価値〟があると認識していますか?

 
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「当機は、あなたの答えを推論する事はできても──
 代弁する事はできません
 故に此度は、 あなた自身の言葉で語られることを要求します」
Answer
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「人の価値なんてコロコロ変わんだろ。俺だってそうだ。
だからこそ人は悩み、立ち止まり、省みる。自らを否定することだってある」
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「そんな状況でもなお、自らの意志を持ち続けられるってんなら。
それそのものが何事にも代えがたい、大きな価値ってもんだ

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「個々人が価値を持ちうるってんならそこだろ。
座り込んで考える。振り返って悩む。その上で立ち上がり、自らの足で歩み続ける」
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「別に、歩く方向はどこでもいいんだぜ。独りで進めないなら他人を頼ったっていい。
頼った上で、考えて、考えて、考える」

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「それを全部やめちまったときこそが、人が価値を失う瞬間だ。
少なくとも俺ぁそう思う」