Chapter01-05

記録者: 禍取 織 (ENo. 37)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-27 04:00:00

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  ──カシャ


シャッターの音の後、あなたを向いていたレンズがふと向きを変える。
何か未知のことを認識した様子で、その後にまたあなたにひとみが向いた。

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「観察対象、最終質問を提示します」


この対話の終端が近いようだ。
不思議な白い部屋での対話は、何の説明もなく始まり、そして終わるらしい。

奇妙な観察者は感慨もなく告げ、一拍。

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──あなたは、何をもって“自らの存在に価値がある”と判断しますか?


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「それは役割でも、使命でも、功績でも構いません。
 また、価値は不要であるとする見解も有益な観測結果となります。

 あなた自身が、どの基準で己を“肯定”し、
 何をもって“無価値”とせずにいられるのか。

 その価値に他者を如何にして組み込んでいるのか、
 その内的構造を、開示してください」


──あなたは自らに〝どのような価値〟があると認識していますか?

 
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「当機は、あなたの答えを推論する事はできても──
 代弁する事はできません
 故に此度は、 あなた自身の言葉で語られることを要求します」
Answer
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「最後、ですか……。
先に言うであります。楽しかったでありますよ。対話は、楽しいものでありますから」


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「……本官の価値を決めるのは、本官の行動の結果でありそれを判断する人間でしょう」

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「本官は消えるが正しいと知っています。
存在しているだけで神秘の理を乱し、主と成り得た存在を裏切り、それであるのに子供達を守れず、そして毒である思想の根絶すら出来なかった。そんな物ですから」

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「それでも、生きろと。そう言われるのならば。きっと価値があるのでありましょう。
本官の知らぬ、彼らが見出した価値が」

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「……今は分かりませんが。何時かまた会えたら、観測してくださいであります」