Chapter01-05

記録者: ノア・イトゥドノット (ENo. 8)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-27 04:00:00

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  ──カシャ


シャッターの音の後、あなたを向いていたレンズがふと向きを変える。
何か未知のことを認識した様子で、その後にまたあなたにひとみが向いた。

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「観察対象、最終質問を提示します」


この対話の終端が近いようだ。
不思議な白い部屋での対話は、何の説明もなく始まり、そして終わるらしい。

奇妙な観察者は感慨もなく告げ、一拍。

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──あなたは、何をもって“自らの存在に価値がある”と判断しますか?


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「それは役割でも、使命でも、功績でも構いません。
 また、価値は不要であるとする見解も有益な観測結果となります。

 あなた自身が、どの基準で己を“肯定”し、
 何をもって“無価値”とせずにいられるのか。

 その価値に他者を如何にして組み込んでいるのか、
 その内的構造を、開示してください」


──あなたは自らに〝どのような価値〟があると認識していますか?

 
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「当機は、あなたの答えを推論する事はできても──
 代弁する事はできません
 故に此度は、 あなた自身の言葉で語られることを要求します」
Answer
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『己が価値の有無と基準?…嗚呼、それならば簡単だな』


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友との約束を守りながら己の終を描く事
それ以外にありはしまい』

村人や魔女、様々から振り回されてきた人生なんてものに価値なんてあるはずがない
どれだけ挑み努力しても報われなかった処刑人に価値なんてあるはずがない
仮にあったとしても其れ等を背負い生きてきた嘗ての自分ノーウェアは死んだ、処刑人の自分ディミオスも居ない
今、在るのは何一つ報われぬ人生の中で漸く自分らしく在れる自分ノア・イトゥドノットだろう?
で、あるならば己の手で思いのままの終を描き、終わる事が己の価値だと言うべきだ、友との約束をなるべく無碍にしない形で
何も約束は永遠ではないのだから

誰が何と言おうと誰がどう否定しようと此れが私だ