Chapter01-Fin

記録者: アン=ドライツェーン (ENo. 131)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-27 04:00:00

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「……回答を確認しました」


観察者は淡々と処理を続けているように見えるが、
どこかそれは“耳を傾けている”仕草にも似ていた。

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「当機の観測は、これにて終了します。
 記録は保存され、分析は後続機へ引き継がれます」


レンズがわずかに光を収束させ、あなたを見据える。
無機質なガラスに感情は映らない、
ただそれは淡々と観測を続ける機械でしかない。ずっと。

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「あなたが何者であるか──その定義は、あなた自身が決めるものです。
 当機はただ、それを観測したという事実のみを残します」


──そうして白い部屋がじんわりと、輪郭を失っていく。
まるで夢から醒めるように。


──そう。きっとこれは夢だった。


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「……観察対象。これにて接続を断ちます」



ガラス玉のような声が、虚空の中で響いていた。


ここトイカケはありません。回想や感想を自由に記入したりしなかったりしてください。
Answer
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「…っ…」

ふと目を開けば、そこは自室だった。
殺風景ではあるが、真っ白な空間ではない、見慣れた自室。
先程までいたはずの、オブザーバーを名乗る機械人形はいない。
ゆっくりと椅子から立ち上がり、頭を軽く左右に振る。

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「…妙に現実味のある夢だったな」

ぽつりと呟き、時計を見やる。
時刻はもう夕刻。
くぅ、と小さく腹の虫が鳴いた。

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「…この時間だと、どの店も混んでいるだろうな…
 さて、どうしたものか…。買い置きはあっただろうか…」