Chapter02-05

記録者: イロを喪った唄 (ENo. 36)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-27 04:00:00

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「ねえ──じゃあさ」

ぱちん。
少年が指を鳴らす。
軽快なくせに、不思議と胸の奥をざらつかせる音がした。

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「“正しい”があるなら……“悪い”って、なんだと思う?

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「君の思う“悪さ”ってさ。どういう形をしてる?
 ……悪い人って、どうして悪い事をすると思う?」

その声は明るいのに、奥底に沈むものは冷たく澄んでいる。
冗談みたいな口ぶりなのに──その実、返答を逃す隙を与えないほど見つめていた。

──あなたは、何をもって“悪い”と判断しますか?


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「僕が新しい曲を吹こうとするとね、
 止めようとする人がいるんだ。すっごく真面目な顔してさ」

笛に指を当て、吹く真似をして。
けれども笛を通して音を出す事はしないで、
また手持ち無沙汰のように笛を手でいじる。

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「親も、偉そうな大人も、見回りの憲兵も、
 神様の言うことばっかり唱える聖職者もね。

 彼らはそれを“正しいこと”だって僕に言うんだよ。
 でもさ、僕の新しい音を止めるんだよ? それってさ──」

そうして。歌う様な声で嗤った。

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〝悪い〟ってことじゃない?

      ──だって僕の方が正しいのだから!

……少年はあなたを見ている。
Answer
~メタ認知キャラクターによる『自由形回答』が始まりますのでご了承ください~

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「私にとっての悪など当然ひとつ……物語のロジック・エラー。矛盾の怪物それだけですが、人間など心や社会性を持つ物語においては、難しいこともあるのでしょうね」


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「肉体の持ち主も……この質問については回答が難しい様子です。彼もまた、創造の一端を担うものではありますので、様々な視点を考えると己の記憶にある悪と認識したそれを、悪と言い切れないのでしょう。これは別段を庇っているわけではありません。創造神へ無言を届けるぐらいならと仕方なく説明しているだけですので、ご了承ください」


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「これもついでです。リスクを伴う、不安になるような事……誰かにとって悪となり得ることをやって、始末は後から考えるのもたまにはいいのではないでしょうかと……物語の可能性の権化としては思いますがね。一旦踏み込んで賽を振るのも、なかなか興があっていいかもしれませんよう? というか、ダイスの暴走や予期せぬトラブルや衝突、思い通りに行かない時のためにも私-物語の可能性-が存在するのですから……まあ要するに、安定した確率……見知ったものしか選ばない人に私はあまり興味がありません。そこに創造はあってないようなものですから


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「ふふ、それでも創造は創造。創造神は創造神です。何かあったら頼ってくださいねえ? そして狂ってください。次なる物語の可能性に