Chapter02-01

記録者: イロを喪った唄 (ENo. 36)
Version: 1 | 確定日時: 2025-11-27 04:00:00

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あなたがふと気が付けば、真っ白な部屋に居た。
そこには椅子がひとつ置いてあるだけで、他に何もない。

あなたが以前来たあの部屋と、まったく同じに見える。
壁に触れても感触は無く、すり抜ける事も出来なければ
もうひとつの椅子を見る事も叶わない。

──あなたが椅子に座れば、部屋は拡張されたように感じる。
視界の向こうに椅子があり、そこに誰かが座っている。

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「あれ?」

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「あはっ、すごい。君っていつの間に居たの?
 ちっとも気付かなかった!だってさっきまで誰も居なかった、
 君の音はひとつも聴こえて居なかった!きっと何かが君を導いたんだね」


奇抜な色彩を纏った少年が、にこやかに楽しげにあなたを見ている。
足をぶらぶらと揺らしながら、まるで軽やかな旋律そのもののようだった。
胸元に下げた横笛が、少年の小さな動きに合わせて微かに揺れ、
そのたび、金属が擦れ合う透明な響きが空気を震わせる。

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「ね、僕さ、訊いてみたい事があるんだけど、いい?
 きっとこれは風の導き、新しい楽章の予感!
 今まで聞いたことのない音に出会えそうな気がするんだ!」


少年はあなたに体を傾け、目を輝かせる。
質問を投げかける瞬間でさえ、ひとつの“旋律”を紡ぐように。

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「──君はさ、大人になるってどういうことだと思う?


──あなたは“大人”とは何だと思いますか?

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「僕はね、毎日新しい音を探してる。
 繰り返しばっかりの退屈な道ばっかり歩いてたら、その曲は死んじゃうでしょう?」

空中に弧を描くように指先を動かす。
まるで目に見えない五線譜に、音を刻むみたいに。

その仕草に合わせて、笛が揺れて微かに音を鳴らしたような気がする。
それが空耳なのかどうか、判断できない。

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「僕から見たら大人って、死んだ曲をずっと流してる人たちだ。
 一体何が楽しくてそんなことをしてるのか、僕には全然分かんない!

 君はどう思う?大人ってもしかして僕が知らないだけでもっと楽しいものなのかな?」

Answer
~メタ認知キャラクターによる『自由形回答』が始まりますのでご了承ください~

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「あっハイ、注意書きどうも」


開幕から第四の壁をぶち抜いている。いっそ清々しい。

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大人になるとはどういうことか、ですか。成程、一般的な物語にとっては、何を夢見るかや正しさの定義付け、社会というものへの価値が見える、いい質問でしょうねえ」

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「あ、私のことをまだ認識していないままここに来た創造神の方に向けて名乗っておきましょうか。物語の可能性の権化、皆様からはMayBeメイビーと呼ばれております。今日も私-物語の可能性-を産んでくれていますか創造神?」



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「……とまあさておき。今回は他の方々別Eno.キャラを案内するついで。私も質問に答えてやってもいいよぅということで回答したのですが」


どうやら〝大人になるとはどういうことかという質問を書いた目的に対して〟この存在なりの回答が飛んでいる。
『自由形回答』です。

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「何か間違ってますか?」


恐らく、創造神の隣に居座るこの存在にとってはそれが正しい……ただ、趣旨が違うままも悪かろう。

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「あぁ、この肉体の昔の持ち主なら――世界を知り、自分の一部に別れを告げること、と答えるでしょうね」


一旦回答はそこで終わった。