あなたが正しいかどうかなんて関係ない。
悪いこと、というのはこのコウモリにとって。

「悪いってボクだいすき!
だって悪いって言われるのって、それが誰かにとってよくないことだからだもん。
誰かにとってよくないことは、誰かにとっていいことなんだ」

「それがボクにとっていいことなら、もっとうれしいよね!
……もちろん願うひとにとっていいことであって欲しいけど、それって二の次なんだ」
悪いこと、と表現されるのは、大抵誰かにとってはいいことだ。
盗みはタダでものを手に入れられていいことだし、殺しはそれで気分が晴れていいことだし。
その利益が不平等であるからこそ、『悪い』と言って戒めるのだ。
……そう考える利己的なひとでなし、それがこのコウモリ人間だった。