Chapter01-05

記録者: ”碧白の明晰夢” (ENo. 133)
Version: 1 | 確定日時: 2026-01-18 04:00:00

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  ──カシャ


シャッターの音の後、あなたを向いていたレンズがふと向きを変える。
何か未知のことを認識した様子で、その後にまたあなたにひとみが向いた。

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「観察対象、最終質問を提示します」


この対話の終端が近いようだ。
不思議な白い部屋での対話は、何の説明もなく始まり、そして終わるらしい。

奇妙な観察者は感慨もなく告げ、一拍。

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──あなたは、何をもって“自らの存在に価値がある”と判断しますか?


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「それは役割でも、使命でも、功績でも構いません。
 また、価値は不要であるとする見解も有益な観測結果となります。

 あなた自身が、どの基準で己を“肯定”し、
 何をもって“無価値”とせずにいられるのか。

 その価値に他者を如何にして組み込んでいるのか、
 その内的構造を、開示してください」


──あなたは自らに〝どのような価値〟があると認識していますか?

 
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「当機は、あなたの答えを推論する事はできても──
 代弁する事はできません
 故に此度は、 あなた自身の言葉で語られることを要求します」
Answer
紡がれた言葉トイカケに、その目は鋭く,細く窄まる。
「そうですか..私の存在価値と。」
一瞬。ほんの一瞬。
彼女の瞳孔が赤色へ変わる。
「かつて友人同胞だった者が、私の本質を送信しました。」
[”お前はある男の生き証人..そしてそいつの研究成果そのものだ。これ以上は繰り返さない。しかと胸に刻め。”]
彼女は腕に手を添え..
「.....私は、そういった価値があるとしているのです。」

そう、解を呟く彼女の姿は..悩める人間、その中の1人のようだった。