Chapter05-03

記録者: 御守 瑠海 (ENo. 140)
Version: 1 | 確定日時: 2026-01-07 04:00:00

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「……自由って、孤独とよく似ているの。
 誰にも触れられないから、何だってできるけれど……
 誰も自分を求めないという事でもあるわ」

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「愛は自由を奪う。でもね、
 愛だけが“そのひとを一人じゃなくしてくれる”」


私の持論だけれどもね、とあなたの答えのあとに告げ、
彼女はその言葉を噛みしめるようにゆっくり瞬きをした。
真っ白な部屋の光が、金髪に柔らかい縁を描き、赤い瞳に深い影を落とす。

吸血鬼は足を組み直し、少し身を乗り出す。
声の高さは変わらないのに、不思議と距離だけが縮まったように感じる。

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「……面白いと思わない?
 誰かを好きになるって、それだけで“前の自分”に戻れなくなるの。
 行動も、選択も、価値観すらも……気付けば誰かの影響で変わってしまう」

ふわりと肩をすくめて、少女は続ける。

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「私はね、愛って“どれだけ差し出せるか”で深さが決まると思ってる。
 時間でも、血でも、名前でも、自由でも、命でも。
 捧げた分だけ、その人はあなたの中に根を張るの」

コン、と椅子の脚が床を叩く。
アマリエはあなたへまっすぐ身体を向け、声を落として問う。

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「だから──あなたはどう?」


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愛のために、自分のどこまでを差し出せる?

──あなたは愛のためにどこまで出来ると思いますか?
Answer
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「ああ、なるほど。
 恋は束縛という認識に納得できなかったのは、そもそも自由への考え方が違っていたからか。」

目の前の者は、自由を誰にも干渉されない時だと考えている。
だが、僕の考えは真逆だ。
誰にでも自分から干渉できるとき、それが自由だ。

この考え方の違いの理由は、いろいろ考えられるが、まぁ、今の質問には関係ないから今度にしよう。

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「全てだよ。
 僕が人を好きになったのなら、きっと全てを捧げる。
 目に見えている答えだ。僕は自分の目的の為ならなんだってやって、なんだって捧げるからね。」


きっと、僕が誰かを好きになってしまえば、人生の目的はその者に僕という存在を刻みつけ、
僕という存在を一番に愛してもらい、世界で一番幸せな人物に押し上げる。

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「ああ、全てを捧げる、というのは自分の全て、ではないよ。
 この世の全てだ。
 僕が愛する者が望むのなら、金も、宝石も、権力も。
 僕を一番に愛するのなら妾がいくら居ようが文句はない。
 できるかどうかは知らないけど、間違いなく実行はするだろうね。
 我ながら、壊れた人間であることは自覚しているが、直せないし、直す気もないさ。」