Chapter01-05

記録者: 篠崎 駿 (ENo. 18)
Version: 1 | 確定日時: 2026-01-04 04:00:00

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  ──カシャ


シャッターの音の後、あなたを向いていたレンズがふと向きを変える。
何か未知のことを認識した様子で、その後にまたあなたにひとみが向いた。

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「観察対象、最終質問を提示します」


この対話の終端が近いようだ。
不思議な白い部屋での対話は、何の説明もなく始まり、そして終わるらしい。

奇妙な観察者は感慨もなく告げ、一拍。

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──あなたは、何をもって“自らの存在に価値がある”と判断しますか?


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「それは役割でも、使命でも、功績でも構いません。
 また、価値は不要であるとする見解も有益な観測結果となります。

 あなた自身が、どの基準で己を“肯定”し、
 何をもって“無価値”とせずにいられるのか。

 その価値に他者を如何にして組み込んでいるのか、
 その内的構造を、開示してください」


──あなたは自らに〝どのような価値〟があると認識していますか?

 
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「当機は、あなたの答えを推論する事はできても──
 代弁する事はできません
 故に此度は、 あなた自身の言葉で語られることを要求します」
Answer
一度、大きく息を吸って、ゆっくり吐いた。
ちょっと視線を逸らしながら、口元に苦笑いを浮かべる。

「……俺の価値、か。シンプルながら重い質問だな」

そう言いつつも俺は既に答えを掴んでいた。

「そうだな…俺にとって一番大事なのは、『誰かの笑顔』を守ることだね」

「お客さんが美味しいそうにご飯食べてる所見てると不思議と俺も頑張れるんだ。だから、どんなに忙しくても、 誰かが疲れてる顔してたら、得意技見せて笑わせるし、儲からなくても、 誰かが困ってたら金貸しちゃうし、 誰が一人で泣いてる人がいたら、お節介って思われても助ける」

「……バカだろって、よく言われるよ。 でも、これをやめられないんだ。人に感謝されるとなんというか…誰かの力になれたと思えて。くしゃっとなるんだよ俺の顔」

「誰かの力になる、それが、俺の価値……って、なんか自分で言ってて照れるな」

観察者に“くしゃっとした笑顔”を見せて答えた