Chapter07-05

記録者: フェルヴァリオ (ENo. 64)
Version: 1 | 確定日時: 2026-01-04 04:00:00

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── 夢を答えた場合
魔女はあなたの言葉を聞いたあと、
ぱち、と仮面の奥でまばたきをした。
その一瞬だけ、光の反射が仮面の縁に走る。

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「おっきい夢も、大歓迎って言ったけど──
 そんなに素敵なの出してくるなんて~!」

今までと同じ、はずの声。
けれど、どこかだけ違う。
楽しそうなのに、少しだけ――静かだ。

魔女は脚の揺れを止め、
椅子の上で背筋を伸ばした。
三角帽子の影が、仮面の白を深く縁取る。

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「いい夢じゃなぁい?
 うんうん、すっごく“それっぽい”わ~~!」

くすくす、軽快に笑いながらも、
その指先はあなたの方へ向いている。
触れない距離で、絡め取るみたいに。

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「──もし、その夢を叶えてあげるって言ったら?」

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「あなたは、ワタシに手を伸ばす?」


──あなたは自分の夢を他人に委ねようと思いますか?


── 夢を答えない場合
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「あらそう?ざーんねん!」

一瞬張り詰めた糸が緩んだような感覚。
あなたは危険な橋を通らない、賢明な選択をした。
それが意図してでも意図せずとも。

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「いいのよいいのよ~、無理に言わせる趣味はないもの!
 無いんだったら勿体ないな~~とは思うけれどもね!」

くるり、と椅子の上で身体を揺らし、
三角帽子の先がふわりと弧を描く。

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「そしたらまた雑談に戻っちゃいましょ!
 あなたが今いちばん“欲しいもの”ってなぁに?
 ちゃーんと形あるやつでいいわよ~?美味しいご飯とかでもいいし!」


──あなたの欲しい物はなんですか?
Answer
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「いい夢じゃなぁい?
 うんうん、すっごく“それっぽい”わ~~!」

 くすくす、軽快に笑いながらも、指先はフェルヴァリオの方へ向いている。
 触れない距離で、絡め取るみたいに。

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「──もし、その夢を叶えてあげるって言ったら?」
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「あなたは…… ワタシに、手を伸ばす?」

 白い部屋に、甘い提案が音もなく落ちた。
 無機質な壁と床の間に、言葉だけがふわりと漂う。
 三角帽を被った魔女がゆっくりと顔を上げた。

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「伸ばさない。
 オレの夢、小さすぎる。
 その気になれば、すぐ叶えられそうだから」

 前置きはなかった。
 短く言い切られた言葉だけが、その場に置き去りにされる。
 続けて何かを探すように視線が揺れ、どうでもいいと告げる代わりに、
 フェルヴァリオは軽く肩をすくめた。

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「ごめん、断る。
 それに…… 魔女の手は、怖いし」