
「答えてくれてありがとう」
それが答えそのものに向けられたものか、
ここまで付き合った事へのものかは分からない。
墓守はあなたの言葉に、それ以上踏み込まなかった。
夜の風が吹いたように、
白い部屋の空気が、ほんの少し揺れる。
カラン。

「コレはね、眠りたい子には眠りを与えるものなんだ。
望まれた分だけ、応えるだけのモノに過ぎない」

「何が正しい終わりかを決めたり、
意味を与えたりする事は、コレの役目じゃない。
意味を探して、悩んで、選ぶのは……
いつだって、生きているものたちの仕事だ」
夜色の瞳が、やわらかく細まる。

「……最後のトイカケにしよう」
カンテラの灯が、ゆっくりと脈打つ。

「もしも終わりを選べるとしたら──
君は、どんな風に終わりたい?」

「静かな眠りか。誰かの手を握ったままか。
役目を果たした後か。
それとも……まだ足りないと、抗う終わりか」

「どれが正しいとか、立派だとか、コレは言わないよ。
ただ、それが“君の望み”である事だけが大事なんだ」
一拍。

「君は、どんな終わりを望んでいる?」
──あなたはどのような終わりを望んでいますか?