次々にトイカケられる難題に、腕を組み、首を少し傾げる。
うぅん……と、唸るような声が漏れた。
僕は、幾一のためなら何だってできる。
――いや、「できる」なんて、生ぬるい言葉じゃ足りない。
それこそ……
「一人はさみしいから、一緒に死んでくれ」と乞われたなら、
僕はきっと、喜んで、笑顔で飛び込んだだろう。
シロが言うには、それも幾一への「好き」の形だということ、らしい。
好きだと思う相手のために行動できることこそが、自分の価値なのではないか、と。
……わかるような、わからないような話だった。
でも正直なところ、
「幾一に愛されている自分」という存在には、確かな価値を感じている。
それがあるから、ここに立っていられる。
……裏を返せば。
幾一が居なくなった自分に、価値があるとは、どうしても思えなかった。
だから僕は、後を追おうとして。
こんな白い部屋で、尋問のようなトイカケをされて。
進むことも戻ることも出来ずにいる、そんな気がしていた。

「シロは、純粋だね
そのままで、いいと思う 無理せず できる範囲で、好きな人に、好きを程よくお届けしたらいいと思う」
自分のように、誰かを好きになりすぎることもなく、依存することもなく。
程よく、愛せていたら。そんな自分を好きでいられたら。
きっとそれが、正しい。ってことなのだろう。
――そう思えたら、楽なのに。