Chapter06-fin

記録者: 神辺野 令人 (ENo. 121)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-24 04:00:00

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墓守は、何も言わずにただそこに在った。

評価も、肯定も、否定もない。
夜がそこにあるように、墓守は静かに佇んでいる。

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「……うん」

それ以上の言葉は無かった。
意味を持たない、ただ“聞いた”という気配だけが残る。

カラン。
カンテラが鳴り、青い灯が少しだけ強まる。

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「もう十分だ。
 今夜は、ここまでにしよう」

青い光がゆっくりと広がり、
白い部屋の輪郭をやさしく滲ませていく。
壁も、床も、天井も──境目を失い、夜に溶けていく。

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夜が来る 夜が来る──♪

墓守は小さく歌うように零して、そっとカンテラを傾けた。

灯の中から、夜が零れる。
それは冷たくもなく、重くもなく、
まぶたの裏に静かに降り積もるような闇だった。

意識が、ゆるやかに沈んでいく。
問いも、言葉も、白い部屋も、
すべてが遠ざかっていく。

最後に聞こえたのは、穏やかな声。

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「君に、良い眠りがあるといいね」


カラン。

その音を境に、
あなたは深い眠りへと落ちていく。

——そして瞼を開いた時、
そこはもう、元の世界だ。

ここトイカケはありません。回想や感想を自由に記入したりしなかったりしてください。
Answer
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「良い眠り、ですか……」

 死は現象、単なる出来事だ。
 彼女の傍にも、この墓守のような人物がいて、その魂を眠らせてくれたのだろうか。
 彼女は死んだ。その状態と、自身がいま行っていること。両者の間には、まったく何の関係もない。
 彼女の死が穢れることはない。
 ただの現象が穢れるものか。
 ああ、これも矛盾だ。だが、矛盾に満ちた生物、それが人間というものだろう。

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──はは!こちらは構わず、好きにやらせて貰うとしますよ」