Chapter06-02

記録者: 細波 渚 (ENo. 163)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-24 04:00:00

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あなたの答えを聞いて、
墓守はすぐに言葉を返さなかった。

青い灯の入ったカンテラが、わずかに揺れる。
白い部屋の中でその光だけが夜の色を帯びて、
影の輪郭を柔らかく滲ませていた。

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「なるほどね」

それは評価でも否定でもない、
ただ静かに“受け取った”という調子の声だった。

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「……唐突な問い過ぎただろうか。
 コレは墓守だから、死というものに密接でね。
 コレが君に問いを投げるなら、こういう話だろう」

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「気分を害したならすまないけれど、
 コレはこの次もこういうのを問う事になるよ。
 嫌なら、眠りに落としてあげよう」

ややわざとらしく問いの理由を着け足して、
それから親切心だろうか、そう言葉を続けた。

あなたが望めば、墓守はカランとカンテラが音を鳴らす。
それに合わせてあなたは眠りに誘われるのかも知れない。


……望まないのであれば、墓守は言葉を次ぐだろう。

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「死を遠いと感じるのは、
 まだ“振り返らなくていい”場所に居るから。
 近いと感じるのは、既に何度も
 その影を見てきたからなのかもしれないね」


先ほど投げて答えられた問いについて、影はそう静かに夜に言葉を溶かす。
それから、夜色のまなこが再びあなたを見据えた。

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「そしたら、次のトイカケだ。
 君は、死をどんなものだと思っている?

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「終わりか、救いか、
 それとも、ただの出来事か」


──あなたは死をどのようなものと捉えていますか?
Answer
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「……、」
「平気と言ったら嘘になるけど…」
「墓守さんに興味があるから、起きてるよ」

嫌なことまで思い出したからね。

すごいな…寝かせてくれるんだ、と零している。
この白髪は睡眠を薬に頼っているので。
……そして効きが悪い。

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「どんなもの……か……」
「虐められてた時には耐えるのに必死で気付かなかったけど」
「やっぱり救いじゃないかな」


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「ふふ」
「あの時死んでたら良かったのかも」
「………今も苦しまずに済んでたのかも……」

救いようのないほど酷い対人恐怖だ。
人の気配で動悸や吐き気がする…
視界に入るだけで狂いそう。
昏い光を湛えた瞳でそんな風に呟いた。

愛の為に他者に齎し、
救いの為に焦がれてしまう……
そんなものだ。

友達が生きているから、辛うじて生きている