
「……え、なに、うちなんか変なこと言った?」
流れた沈黙に疑問の声をあげると、ただ一言で終わらされたのにパチクリと瞬きをして、唇を尖らせる。

「えー、なに。そういうのは最初に言ってよ。別にいいけどさぁ」

「分かった、答えるの嫌だなって思ったらヨルさんに言うね」
カランと揺らされたカンテラをもう一度見て、しかしこの部屋での受け答えには慣れたもの。そのまま続きを待っているだろう。
問いかけを聞いて、視線を斜め上に上げて人差し指で顎を支えて考える。

「死がどんなものだと思うか……? うーん、死んじゃったら終わり、みたいな?」

「うちにとっては煙みたいにパッと消えちゃうものかも。なくなっちゃって、あったかどうかも証明できない、みたいな?」

「ほら、漫画とかであるじゃん、人は二回死ぬ、ってやつ。体の死もそうだけど、本当に死ぬのはその煙みたいに消えちゃう方かな~って感じするかな~」
パタパタと手を仰いで、煙を払うような仕草をしているだろう。