
(ぼんやりだったとしても、見えることには変わりはないということか)
相手が自分を見ている。相手が全く見えない会話というわけではないのは良い方なのだろう。

「今まで俺は満たされなかった」

「だがそれもリューリとの出会いで終わりを告げることになった」

「ようやく俺に春が来たというわけだ。
黒いざわめきも次第に消えていくだけで、春のささやきになった」

「数百年ほど生きて満足というのをやっと知った。
今までは食べて飲み込んでも腹を満たすことができなかったんだ」

「意味が分からないか?まあお前が子孫だったら教えてやる」

「何もそこまで知ることもないだろう?
俺の満足を知れればいいだけの話だ」