Chapter01-05

記録者: 牙の魔女 (ENo. 32)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-21 04:39:12

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  ──カシャ


シャッターの音の後、あなたを向いていたレンズがふと向きを変える。
何か未知のことを認識した様子で、その後にまたあなたにひとみが向いた。

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「観察対象、最終質問を提示します」


この対話の終端が近いようだ。
不思議な白い部屋での対話は、何の説明もなく始まり、そして終わるらしい。

奇妙な観察者は感慨もなく告げ、一拍。

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──あなたは、何をもって“自らの存在に価値がある”と判断しますか?


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「それは役割でも、使命でも、功績でも構いません。
 また、価値は不要であるとする見解も有益な観測結果となります。

 あなた自身が、どの基準で己を“肯定”し、
 何をもって“無価値”とせずにいられるのか。

 その価値に他者を如何にして組み込んでいるのか、
 その内的構造を、開示してください」


──あなたは自らに〝どのような価値〟があると認識していますか?

 
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「当機は、あなたの答えを推論する事はできても──
 代弁する事はできません
 故に此度は、 あなた自身の言葉で語られることを要求します」
Answer
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「うん」
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「この部屋に於いてはワタシの他にあなた達と言う観測者がいる事で今まさに己は価値ある存在だろうと肯定できているよ。
ね?オブサン。」
「価値の評価は他者との関わりや社会的な文脈の中で生まれるの、他者からの承認が必要なノ。
孤独なモノに価値はこれっぽっちもないよネ」