Chapter01-Fin

記録者: 結城いこな (ENo. 134)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-17 04:00:00

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「……回答を確認しました」


観察者は淡々と処理を続けているように見えるが、
どこかそれは“耳を傾けている”仕草にも似ていた。

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「当機の観測は、これにて終了します。
 記録は保存され、分析は後続機へ引き継がれます」


レンズがわずかに光を収束させ、あなたを見据える。
無機質なガラスに感情は映らない、
ただそれは淡々と観測を続ける機械でしかない。ずっと。

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「あなたが何者であるか──その定義は、あなた自身が決めるものです。
 当機はただ、それを観測したという事実のみを残します」


──そうして白い部屋がじんわりと、輪郭を失っていく。
まるで夢から醒めるように。


──そう。きっとこれは夢だった。


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「……観察対象。これにて接続を断ちます」



ガラス玉のような声が、虚空の中で響いていた。


ここトイカケはありません。回想や感想を自由に記入したりしなかったりしてください。
Answer
 ――夢。

 そう、かもしれない。
 問答――ここでした、全ての、会話。

 無意味――おそらくは/きっと/間違いなく。

 自問自答=この問い掛けは、きっと無意味だった。無価値だったか。

 答え。
 ……そんな、ことは。ない、と、思う。

 わたし、は。
 ずっと漂っていて――何もわからないまま、わたしは誰だろう、ここはどこだろう、今はいつで――
 何も、わからない、けれど。
 けれども。
 ……少し、だけ。わたしが、わたし、ということ。
 それを、取り戻す事が出来た、ような。

 ……わからない、けれど。
 でも、きっと――この、身体の熱さは。
 嘘じゃない、って。
 そう、思う、から。

 夢から醒めていく。
 覚醒――夢から、醒める。
 否――これは、夢、だったのか。
 それとも。夢、に。

 どちらでも、いい。……かも、しれない。
 少なくとも、わたしは。……わたし、だ。
 それは、間違い――ない、こと。