Chapter04-04

記録者: ミヒャエル・エルドガード (ENo. 99)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-17 04:00:00

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「……なるほど」

そういう考え方もあるのかも知れません、と
魔女の弟子は得心が行ったように目元を緩めて。

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「……でも、そうなると──
 この部屋が“何のためにあるか”よりも、ひとつ気になる事が出てきます」

目を上げる。その瞳はどこか試すようで、同時に怯えも混じっていた。

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「僕たち二人が、どうして“選ばれた”のか。」

少し居心地悪そうに、しかし正面からあなたを見つめていた。

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「僕は……分かりやすい理由があります。
 魔女の弟子で、“余白”とか“境界”に関する魔術に関わってますし。
 こういう現象に巻き込まれることも、まあ……そういう縁も有り得るかな、と」

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「でも、あなたは……どうなんでしょう?」

魔女の弟子は言葉を選ぶようにして続ける。

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「失礼な意味じゃないんですが……
 あなたが“ここに呼ばれる理由”って、なんだと思いますか?

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「性質? 心? 世界線の違い?
 ……あるいは“誰か”との縁? 波長?」


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「──あなた自身は、どう感じますか?
 この部屋は“あなた”をなぜ呼んだんでしょう


──あなたは何故この部屋に呼ばれたと思いますか?
Answer
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「…何故かしら?」

真実から遠ざけるためにと目を逸らし、少しばか思案の仕草をさせた

結局この部屋が何のためにあるのか、何故自分を呼んだのかは分からない。
本当に問答が必要ならば目の前には彼でなく、あの子がいる筈だ。わざわざ心を与え、同じ苦しみを味わせたいと望むのだから、その復讐が滞っている彼女にこそこの部屋の存在が必要な気がする。
自分は本当のところ、不本意な贖罪をしなければならずかの地に縛り付けられている。元の世界に帰り、役割を果たさなければいけない。創造主はそう望んでいらっしゃる。


なのに。


どうしてか。


それは駄目な気がする。

あの子のためではない。灰被りの――






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「…何故かしら、ね。」


本当に、分からないと。
首を横に振った。