
「……なるほど」
そういう考え方もあるのかも知れません、と
魔女の弟子は得心が行ったように目元を緩めて。

「……でも、そうなると──
この部屋が“何のためにあるか”よりも、ひとつ気になる事が出てきます」
目を上げる。その瞳はどこか試すようで、同時に怯えも混じっていた。

「僕たち二人が、どうして“選ばれた”のか。」
少し居心地悪そうに、しかし正面からあなたを見つめていた。

「僕は……分かりやすい理由があります。
魔女の弟子で、“余白”とか“境界”に関する魔術に関わってますし。
こういう現象に巻き込まれることも、まあ……そういう縁も有り得るかな、と」

「でも、あなたは……どうなんでしょう?」
魔女の弟子は言葉を選ぶようにして続ける。

「失礼な意味じゃないんですが……
あなたが“ここに呼ばれる理由”って、なんだと思いますか?」

「性質? 心? 世界線の違い?
……あるいは“誰か”との縁? 波長?」

「──あなた自身は、どう感じますか?
この部屋は“あなた”をなぜ呼んだんでしょう」
──あなたは何故この部屋に呼ばれたと思いますか?