Chapter01-05

記録者: マヌカ・ロジカルギア (ENo. 51)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-17 04:00:00

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  ──カシャ


シャッターの音の後、あなたを向いていたレンズがふと向きを変える。
何か未知のことを認識した様子で、その後にまたあなたにひとみが向いた。

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「観察対象、最終質問を提示します」


この対話の終端が近いようだ。
不思議な白い部屋での対話は、何の説明もなく始まり、そして終わるらしい。

奇妙な観察者は感慨もなく告げ、一拍。

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──あなたは、何をもって“自らの存在に価値がある”と判断しますか?


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「それは役割でも、使命でも、功績でも構いません。
 また、価値は不要であるとする見解も有益な観測結果となります。

 あなた自身が、どの基準で己を“肯定”し、
 何をもって“無価値”とせずにいられるのか。

 その価値に他者を如何にして組み込んでいるのか、
 その内的構造を、開示してください」


──あなたは自らに〝どのような価値〟があると認識していますか?

 
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「当機は、あなたの答えを推論する事はできても──
 代弁する事はできません
 故に此度は、 あなた自身の言葉で語られることを要求します」
Answer
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「人間はしばしば、優劣や有用性によって他者や己の存在を正当化しようとする。
 だが、それはあくまでも評価のための枠組みに過ぎない。
 評価が成立しなければ、生は否定されるべきなのか?」

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否。
 存在には承認を前提としない。
 マヌカは自然と同様に、すべての生命を無条件で肯定する。」

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「仮に一般的基準で測れば、己は社交性や体力に劣るだろう。
 だがそれらの欠如をもって、自身を無価値だと定義したことは一度も無い。」


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全ての生命の存在に、理由を必要としない。
 それがマヌカの答えだ。」