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記録者: 楓 優希 (ENo. 188)
Version: 2 | 確定日時: 2025-12-14 04:00:00

病室で、1人考える。

あの夢の終わりから、じわじわと遡って。

私は今、バックトラッキングと言う方法を使って、この間見た夢を思い出そうとしている。

まず、最後に誰かの声が頭の中に響いて…

そこから…





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優希
「………………ダメだな、全然思い出せない…。」

やはり、思いついたその時その場で試すのが良かったんだろうな、と、今更遅い反省をしながら。けれど、なんだか2度も同じ空間の夢を見たことは思い出せた。
…いやに不思議な感覚だ。これまでのように人は変わるのだろうが、これからもこんなことがあるような気がしてならない。

そうして、ふと隣に昨日入ってきた患者に目をやる。

看護師によると、バカなことをして大怪我をしたらしい。

見たところ女性だが…大怪我をしてるなら、なんで個室のICUなんかじゃなくて、相部屋の、普通の病室なんだろうか。

心電図は同じように波形を刻み続け、心音を鳴らす機械の無機質な電子音だけが病室に響いている。

バカなこと…。まあ、こいつも、どうせ父と同じようなことをしたんだろうか、なんて、考えることのなくなった私はふざけたことを考えていると、看護師が部屋に入ってきた。

何やら、慌ただしくしていたが…すぐに落ち着いて、数人で包帯を変え始めた。
患者は相変わらず眠ったままだ。

けれども、包帯を替えている間、看護師が結構大きな声で話していたため、少し看護師の話を盗み聞きしてしまった。あんまりよくはないんだが…内容はこうだ。

「そういや、この人、人間じゃないんですって〜」

「シッ!絶対外で言っちゃ行けませんよ!」

「え〜なんでですかぁ?」

「国から消されるわよ。」

「「ひぃっ」」

看護師は3人。1人、ベテランらしい人がいて、あとの2人は若手。

「にしても、なんでこの病室なんでしょう?人間じゃなくてもフツーにヤバくないですか?」

「確かに…こんな怪我してるのに…」

「明日になりゃわかるさ。黙って包帯替えな。」

「「はぁ〜い…」」

そんなことを話しながら、看護師たちは包帯を替え終えて、出て行った。

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優希
「…明日になりゃわかるって…死なせるつもりなのか…?」

まさか私に全責任背負わせて殺そうとしてんじゃないだろうな…なんて考えつつ…

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優希
「…ま、それはそれでいっか。…私ももう、生きる意味なんて無いし…」

そうぽつりと呟いて、思い出したかのように時計を見た。
…もうこんな時間だ。

消灯時間が近づいた病室で、私はそのままベッドに倒れ込むのだった。