Chapter03-fin

記録者: ミヒャエル・エルドガード (ENo. 99)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-10 04:00:00

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あなたの話を聞き終えて。
変わらぬ体勢と手の仕草のまま、女はふっと笑った。
その笑いは小さく、肩の力を抜いたような、けれどどこか柔らかい余韻を含んでいる。

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「……うん。なんかちょっと、
 スッキリしてきたかもな」

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「とかまー……うだうだ考えても、
 結局変わらない毎日がまた続くんだけど、さ。
 こうやって……無益かも知れなくても、考える事って、やめちゃ駄目かもなって思うんだ」


手元で絡めた髪をそっとほどきながら、軽く肩をすくめる。
視線は遠くに漂わせつつも、ほんのわずかにあなたのほうを向いている。

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……ここまで話して、完全にウチの妄想だったとかだったら
 恥ずかしいな……。ま、いっか


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「あー……そろそろ目が覚める気がする。
 じゃーね、クロ。またどっかで会えたらいーね」


ふあ、と女が欠伸をひとつしたのに合わせて、あなたの視界もぼやける。
まるで風に吹かれるように、白い空間の輪郭が溶けていく。
重みに耐えかねてひとつ瞬きをした後には、もうそこに人の姿は無かった。

それで、次に瞬きした後には。
あなたはあるべきところに戻っていたのだろう。

ここトイカケはありません。回想や感想を自由に記入したりしなかったりしてください。
Answer
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「そうね、また何処かで会いましょう。シロ。」

彼女を見て、問答と繰り返し、不思議と自分もスッキリとした。



見知らぬ世界でも、きっとシロはヒトだ。
今まで自分が見てきた彼らと同じく、日々を悩みながら進んでいる。
始めこそ、このような奇妙な部屋で夢ならばと適当さを感じていたが、最後に見た彼女は一歩、"成長"していた。1つ、高くも低くもない壁を自分の力で乗り越えた。そのような、爽快な顔をしていた。

……

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「…夢なら、忘れてしまうかしら。」

寂しい

どうして?

どうしてだろう


………

何かが、整ったような気がしたが。
それも束の間。
徐々に重たくなる瞼に抗えず、目を閉ざしたのであった。