
「あは、自由〜」
「まあポンポン聞いてくれた方が面白いから良いけど」
話題がポンと飛んだ様子を青年は楽しんでいるようだ。
或いは自分よりも年下のように見える相手の方が、
彼にとっては話しやすい相手なのかもしれない。

「自分のことを信用できるか〜って話ね。
うーん、どうだろ。別に普通に生きてりゃ
自分を信じなきゃ〜とか思ったりしなくね?」
青年はそういった感覚があまりないようだった。
明るい調子のまま首を傾げてうーんと唸る。

「どちらかと言えば良かれと思ってやったことで、
色々やらかすタイプだしな〜俺は〜……」

「そう考えるとあんまり自分を信じたらまずいか?
う〜ん……なあ、お前どう思う?」
対話相手に意見を投げかけるが返っては来ない。
それはきちんと言葉が相手に届いていないからなのか。
それとも、青年の言葉を相手が回答だと捉えていないからなのか。
鮮やかな色合いをした瞳同士が静かに見つめ合う。
お互い纏う雰囲気は明るく調子の良いもののようだけれど、
何故だか空気にはうっすらと緊張感のようなものが漂っていた。

「……ふーん、お前ってなんだか……」

「変な奴だな!
あはは、そういう奴嫌いじゃないよ?」

「ま、お互いだるい詮索は無しにしようぜ〜
どうせ聞くなら楽しい音楽の方がいいだろ?」
無理やり空気を変えるように青年は笑った。
これ以上、お互いを覗き込むような事はする気がないというように。
ケラケラと依然明るい調子で笑っている。

「あ、怒ったか?ごめんごめん!
変な奴っていうのは悪い意味なんかじゃないんだよ!」

「でもさ、なんか自分のこと信用してますって
自信満々な奴って……ちょっと面白くて!笑っちゃった!」

「耳は良さそうだけど、視野は狭そうだよな」
「あはは、冗談冗談!気にすんなって!」

「褒めてんだって!羨ましいって!
本物の無邪気な子供っていうのはさ
お前みたいな奴のことなんだろうな!」