Chapter04-03

記録者: ミラ・ステラウィッシュ (ENo. 144)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-10 04:00:00

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あなたの返答を聞き、魔女の弟子はふんふんと頷いた後に
やや深めに折り目正しく頭を下げた。

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「参考にさせていただきます。
 ……やはりこうやって他人から意見を聴くのはいいですね」

それからある方へと視線をゆるりと動かして、
何かを確かめた様子で頷いた。
あなたが其方を見ても、そこには何も無かったろう。

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「……もう少し問いが必要みたいですね。
 そしたら、……そうだ、さっきも気になった事なんですけれど……」

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「……あなたは、この部屋はどういう目的で
 存在している……と思いますか?


──あなたはこの白い部屋が何故存在していると考えますか?

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「……やっぱり、この部屋が
 ただの“精神世界の一角”とは思えないんです」

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「誰かが意図的に“何もない空間”を作ったとしか思えないんですよね。
 ただ……僕の知る限り、こんな精密で、安定した“無”で、
 しかも異世界とこうも接続を維持できる魔女はいません」

息を呑み、小さく首を振る。
その瞳に、不安とも好奇ともつかない火が灯っていた。

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「この部屋があるのは、仮的にひとを閉じ込めるため?
 知能や能力や思考性格を試すため?
 それとも……僕たちの“反応を見たい”誰かがいる、とか……。

 この部屋、“意図”だけは確かに感じるんです。
 悪意かどうかは分かりませんが……“呼ばれた”感じがする、というか──」

魔女の弟子は少し早口になりかけて、はっと息を整えた。

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「すみません、少し興奮しました……。
 ……あなたはどう考えますか?
 この部屋の“目的”をどう感じましたか?」

Answer
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「ふふ、お役に立てているならなにより」

にこやかに微笑み、つられて頭を下げるだろう。
何かを確認するアルヴェンの様子を見て微笑み、「そう」と一言だけ相槌を打つ。
彼が続けた問に、再び視線を宙に彷徨わせる。

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「この部屋が存在する目的、ねぇ。この部屋が何かもわからないから、想像も及ばないわ」

そう答えたのを聞いたからか、アルヴェンの推測に耳を傾けるだろう。ふむふむと相槌をうって、再び考える。

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「誰かが、この部屋に来た私たちの様子を見るために作った……なるほど、アルヴェンにはそう感じられるのね」

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「そうね、私も近い魔法を少し使うから……そういう意図も少し想像できるわね

同じように夕日色の瞳を好奇心に輝かせ、独りごちるように呟いた。

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「何か考えをまとめたい時、こういうそれ以外を考えない空間というのは有効ね。誰かにそれを問うて貰うというのも」

相手の思考に染まってしまう危険もあるけれど、とポツリと付け加えて話がそれると首を横に振り、もとに戻す。

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「この部屋を作った人がいたとしたら、その目的は私たちがどんな人物か知りたい、んじゃないかしら。反応が見たい、と思うアルヴェンの意見と同じね。知能や性格診断だとしたら、何を測っているのかわからないから」

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「この部屋で出来るのは本当に話すことだけのようだから。それすら曖昧で、独り言をずっと言っているようでもあるもの。」

ふぅ、と物憂げに息をつき、そのため息を包んでアルヴェンへ送るように腕で弧を描く。
その仕草が彼に届いているのかいないのか、夕日色の瞳はじっと彼に注がれていただろう。