Chapter04-05

記録者: 薄場心檻 (ENo. 146)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-10 04:00:00

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「もしそういう事なら──……」

あなたの答えを聞き、何か考え込むように魔女の弟子が視線を外す。
思考に入り込もうとしたところで、ふ、と何かに気付いたか
言葉を止めて部屋のある方──先の時にも見ていた方に目をやって、あ、と小さく零した。

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「……次の問いが最後みたいです。
 ほらあそこ……見えませんか?」

魔女の弟子が指し示す方には何も見あたらない。
〝あちら側〟の椅子に座った者にしか見えない、
カウントなのか、時計なのか、何があるのかは分からないが、
何にせよ次のトイカケが彼の最後のトイカケだろう。

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え、えーっと……何の話でしたっけ……。
 ……この部屋の話でしたね」

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「……この部屋がどういう目的のものか。
 あなたの言った通りかも知れないし、
 もしかしたら全くの的外れでもあるのかも知れない。
 答え合わせは僕たちには出来ないのが、ちょっともどかしいですね」

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「……ただ、この部屋が
 誰かが僕たちを見るためのものであった、なら──……」

魔女の弟子は、何かを見ようとするように顔を上げる。
自分たちを見る目を見ようとするように、部屋を斜め上に見上げていた。

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「あなたは……
 この白い部屋に“最後にひとつ言葉を残す”としたら、何を言いますか?


──あなたはこの部屋に言いたい事はありますか?

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「……僕だったら、そうですね」

一度唇を結び、考えを整えるように胸の前で指先を揃える。
迷いと、少しの怖さと、でも確かに自分の言葉を選ぼうとする意志がある。
言葉がまとまったか、再び観測者を探すように顔を上げた。

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「僕たちを選んだ理由が、どうか“意味のあるもの”でありますように」


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「……あ、次に誰かを呼ぶときは。
 その人が怖がらないようにしてあげてくださいね~……」


なんて緩い言葉を添えて、はにかみながら
あなたはどうですか、と視線が問い直した。
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「あ、さっきからお兄さんが見てるなんか、全然うちには見えてないんだよね。何があるの?」

そう尋ねるが期待した答えは帰ってこないようだ。
こちらの様子ははっきりとわからない、と言っていたのを思い出し、少し不機嫌になりつつも諦めてアルヴェンの言葉に耳を傾ける。

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「うちらの反応見るためのものだったら、趣味悪~って感じ」

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「イエーイ見てる~? 変態さん~」

上に向かって意地悪く笑って手を振り、馬鹿らしいと振り下ろす。
アルヴェンが上に向かって放った言葉を聞いて、ふっと力を抜いて微笑む。

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「お兄さん、巻き込んできた相手に優しすぎない? なんだかんだ楽しんでたりする?」

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「ま、なんだかんだ巻き込まれて楽しんでるのは、うちも一緒かも。ほんと、程々楽しめるくらいにしといてほしいよね」