すっかり慣れてきた白い部屋、当然のようにイスに腰掛けてから、今日は向かいに誰も現れないのに首を捻る。

「今日は誰もいないのかなぁ? つまんないな」
なんて呟いていたところで現れた男性の驚く声に一緒に驚くだろう。

「わっ、ビックリした~。落ち着いて? わけわかんない気持ちめっちゃ分かるけど」

「って落ちいつくのも早いな。すごいね。カンイリョウイキ? あー結界とか見たいな感じ? うーん、そういうのじゃなさそうな気がするよ」

「なんかすごい、慣れてる感じ? アルヴェンちゃんだね、俺はダミアンっていうんだ。よろしく。一応俺も魔法使いだよ。なんとなく、キミの世界とは別な気がするけど」
人懐っこく微笑んで自己紹介をすませつつ、まじまじとアルヴェンを見つめる。魔法使い独特の雰囲気を感じつつ、少し自分とは違う性質を感じ取っていただろう。
こちらの様子を説明されると、興味深く耳を傾けて目を見張る。

「へぇ、こっちの姿はよく見えないし、声も重なって聞こえる感じ? そうなんだ、俺の方はアルヴェンちゃんの表情とか声はっきり聞き取れる感じだから、ちょっと違うね」

「この部屋で今までも何人か話したんだけど、みんなそうだったのかな? 確かに、ちょっと見えにくいとか聞こえにくいって言ってた。アルヴェンちゃん大丈夫そう? 話しにくくない?」
一応意思疎通はできそうかも、と言う言葉に良かったと安堵して、問いかけを聞くだろう。
この部屋をどう思うか、という問いにふむ、と顎に拳を当てて考え込む。

「この部屋について? 印象かぁ。もう4回目? だから最初何考えてたっけな。部屋より何より、この夢でお話する、みたいなのにびっくりしてたし」

「部屋自体のことなら、白いしなんにもないのはちょっとさみしい感じがする」

「だから、そっちのイスに誰かが来てくれると安心するな」

「こう、何かこの部屋に来た俺達に何か悪さしよう、って感じはない気がしない? カンだけど。この夢の共有自体がどう俺達に影響するかはわかんないから、なんとも言えないけど」

「あ、でもアルヴェンちゃんは何か話さないと、って感じがするんだっけ。大丈夫? しんどくない?」

「最初は無事帰れるのかも分からなくて不安だったけど、話せば帰れるって分かったし、今は色々話せるのは少し楽しみかも。おしゃべりするの好きだからさ」
そういって二カッと人懐っこく笑うだろう。