Chapter02-05

記録者: A Good Egg (ENo. 113)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-07 04:00:00

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「ねえ──じゃあさ」

ぱちん。
少年が指を鳴らす。
軽快なくせに、不思議と胸の奥をざらつかせる音がした。

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「“正しい”があるなら……“悪い”って、なんだと思う?

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「君の思う“悪さ”ってさ。どういう形をしてる?
 ……悪い人って、どうして悪い事をすると思う?」

その声は明るいのに、奥底に沈むものは冷たく澄んでいる。
冗談みたいな口ぶりなのに──その実、返答を逃す隙を与えないほど見つめていた。

──あなたは、何をもって“悪い”と判断しますか?


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「僕が新しい曲を吹こうとするとね、
 止めようとする人がいるんだ。すっごく真面目な顔してさ」

笛に指を当て、吹く真似をして。
けれども笛を通して音を出す事はしないで、
また手持ち無沙汰のように笛を手でいじる。

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「親も、偉そうな大人も、見回りの憲兵も、
 神様の言うことばっかり唱える聖職者もね。

 彼らはそれを“正しいこと”だって僕に言うんだよ。
 でもさ、僕の新しい音を止めるんだよ? それってさ──」

そうして。歌う様な声で嗤った。

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〝悪い〟ってことじゃない?

      ──だって僕の方が正しいのだから!

……少年はあなたを見ている。
Answer
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「悪い…」

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「……」

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「他者を害し、他者を不幸にし、社会に悪影響を広げること」

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「それは悪いことですぅ」

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「死後にが採決を下す時、きっといい判定は降りません」

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「地獄でその魂は焼かれ続けることでしょう」

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「それは苦痛そのものです。痛みそのものれす」

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「ただ…は慈悲深いお方ですから」

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「生活に苦しみ、辛い毎日を送る人々の元へ天使を遣わせるようになりました」

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「少なくとも…不幸を起因とした悪を減らすことができるようにと」

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「悪いことをするようににゃる理由として理不尽も存在しますから…」

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「そうして天使は、死後の安寧だけではなく最善の案内にも携わるようになったわけでしゅ」

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「……」

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当羽も悪に落ちたくは゛ありましぇえん゛…!!

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「天使にとって悪いことは神に叛き、人を愛さず助けず奉仕せず、その力や振る舞いを自分のために使うこと」

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そんなことしたらさらに戒めが降ってしまいますし羽が真っ黒になってしまぃましゅぅぅ…!!