Chapter03-05

記録者: ミラ・ステラウィッシュ (ENo. 144)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-07 04:00:00

クリックで開閉
あなたの言葉に黙って頷きながら、
思考を深めるように髪を弄る手の動きは止まっていた。

icon
「……価値、なんて偉そうな言葉を使ったけどさ」

icon
「結局、自分がその生き方で満足できるかどうか
 みたいな話、な気もしてくるね」

短く言葉を切りながら、息を吐く。
沈黙は、ただ心の中を整理する時間のようだった。

icon
どうすれば、満足って思えるんだろうね

icon
「もちろん、簡単に“ああ、これで満足!”って思えれば楽なんだけど……
 現実はさ、どんどん次が出てくるし、思い描く理想と現実の間に隙間があって……」

小さく肩をすくめ、思い出したかのようにまた手が髪を弄った。

icon
もうこれでいいって思える瞬間……、
 クロは、経験ある?……どうすれば自分が満足できるかって、分かる?」


──あなたにとって“満足”とは何だと思いますか?

sample

icon
「……“満足”って多分、別にゴールじゃないんだよね」

icon
「結局“ああ、今ここで自分のやりたいことできてるな”って瞬間のこと……なのかも。
 誰かに褒められたり、認められたりすることだけじゃなくて、
 ただ自分の心が納得してるっていうか」

髪を指先で絡めた手をそっと下ろし、視線を落とす。

icon
「だから、ウチにとっての満足って、“ずっと続くもの”じゃなくて、
 小さくて短いけど、自分の心にちょっと灯がともる瞬間のこと……かな、と思う。
 其れを積み重ねられる可能性が高い行為を、価値、と呼べるのかもなぁ……」

軽く息をつき、椅子にもたれて肩の力を抜く。
ふ、と視線があなたに戻り、問いかけるように目が揺れる。

icon
「クロはさ……そんな瞬間、ある?
 自分の中で、これでいいって思える瞬間って、どうやったら掴めると思う?」

Answer
シロの言葉を聞いて唇で弧を描き、ゆっくり頷く。

icon
「そうね、誰かのため、と言いつつ、自分のため、自己満足ね。」

icon
「誰かのために行動して、感謝を貰って、良かったと満足してもすぐまた感謝が欲しくなって……を繰り返すのね。」

icon
「私は……そうね、満足して、感謝が欲しくなって、その繰り返しをしているから、行動が出来るんじゃないかしら、と思うわ」

icon
「シロが言う通り、満足して、ゴールしてしまったら、そこで終わりにしてしまっていいなら、その先に進まなくても良い時なんじゃないかしら」

icon
「少しずつ、満足という明かりを灯しながら歩いていけたら素敵よね」

icon
「明かりが灯らない時もあるでしょうから、やっぱり休み休み、ね」