どの程度かは分からないが、自分の言葉が伝わっていないのなら彼の言葉も自分に伝わっていないという可能性があるのだろうか。それは何故だろう。問題があるのは自分か、彼か、それとも自分たちが本来ならば別々の世界の者だからなのか。
彼の質問に答えて自分や自分の周りに影響を与えることはないのだろうか。
考えたところで今の自分には分からないし、どうしようも出来ないのだが。
さて、普通とはなんだろうか、と思考を巡らせながら彼の言葉を聞いている中で思う。

「少なくとも私のいた世界に君のようなオートマタという存在はいなかったかな。容姿や性格、職業、趣味、特技…十人十色で様々な人たちがいたけれど、みんな人間だよ」

「例えばエルフとか妖精とかオートマタとか、そういった存在はファンタジーであり、空想の世界の住人だっていうのが普通の認識じゃないかな。カメラが喋るというのも有り得ないことだしね」