「はい、おつかれさまでした」
帽子を脱ぎ、大げさに礼をする。どうやら質問はこれで終わりらしい。
はてさて、これで帰してもらえるのかね、と内心ため息をつくが、
どうやら杞憂のようだった。
白い部屋がぼやけ、薄れていく中。
ふと、すぐそばにラジオがあるのに気づき、自然に手が伸びた。
スイッチをひねると、耳に飛び込んできたのは――。
「―――は―――だよ、本当のお名前は言っちゃいけないって言われているから、―――って呼んで」

「……は?」
がたり、と椅子が倒れる音がし、立ち上がっていた自分に気づく。

「おいちょっと待て、待った待ったまった!
こっちからも質問がある、答えろ!ここはどこだ、あの子はどこにいる!
貴様らは星の管理者とやらの関係者なのか?!」
しかし、白い部屋はぼんやりと薄れていく。
その中で、鈴を転がすような声だけがはっきりと響いていた。
「普通はお仕事をして、学校に行く子は学校に行って、ご飯食べて遊んで……」
「助けるよ、当然だよ。―――はそうする事を選んだから、あの場所に行ったの」
「譲れないもの……?」「―――の笑顔だよ」
「でも、―――は自分にはこれだけの価値があるよって思うより。
誰かに君はこれだけの価値があるって認めてもらえる方が嬉しいかな」

「……、クソ」

「相も変わらず、そんなことを言ってやがるのか……!」
ぎり、と歯を食いしばる音がする。はらわたが煮えくり返る。
叫ばずにはいられない。聞こえていようがいまいが、誰が聞いていようが、知ったことか。

「おい、聞こえるか!お上品なお××ガキ様よ!
うまく逃げたつもりかもしれんが、見つけたぞ!
かならずとっつかまえておしおきしてやる、待っていやがれ……!」
――そうして、この夢は終わりを告げた。