Chapter02-04

記録者: 桜 かなめ (ENo. 165)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-03 04:00:00

クリックで開閉
風が通り抜けるような軽い笑い声は相槌のように。
ずっとにこやかに話を聞いている少年は、納得したみたいに数度頷いた後。

icon
「うんうん!じゃあ次は……ちょっと似たような質問なんだけどさ」

明るさはそのまま、けれど瞳の奥に──ほんの少しだけ鋭さが宿る。

icon
「君は自分が“正しい”と──思ってる?」

問いかけるトーン自体は軽い。
けれど、その笑顔の裏側から何かが覗く。
あなたの返答を待つ足は楽しげにぶらぶら揺れているのに、
視線だけは、明確に「答え」を探している。

子供の遊びのリズムの中に、
ほんの少しの、刃のような期待。

──あなたは自らを“正しい”と言えますか?

sample
icon
「僕はさっき言った通り!
 自分の事を正しいと思うから、自分がみんなに聞かせている音が正しいと思っているから、
 僕は笛を吹くし、みんなを導くんだ。だってそうでしょ?」

軽やかに笑いながら、しかし言葉には確信がある。

icon
「ずっと働かなきゃいけない閉鎖的な村も、
 つまみ食いしたら一日ご飯をもらえないのも、
 重い税金も、いじわるなおばあさんも、変わらせてくれない。
 間違ってるから──導いてあげなきゃいけないでしょ?」


icon
「自分が正しいって信じてる人はね、迷わずに進めるんだ。
 曲が途切れないんだよ。ほら、楽譜って止まるとそこで“死んじゃう”からさ」

どこまでも明るい声で、
どこまでもまっすぐに、
少年は“正しさ”を語っていた。
──それで、あなたの答えを待っている。
Answer
「難しい質問だなぁ」

「できる限りそうありたいと思うよ」
「間違えないようにしたい」
「そのために考えている」
「どんなふうに行動すべきか」

「とくに、いろんな人の中にいるときは」

「過去にね、間違った行動で、よくない結果を起こしたから」
「だから、次は間違えないようにって思ってるんだ」
「それで行動する前に考えるようにしてる」

「でも、ときどきそれで合っているのかなって思うときもあってね」

「考えてるうちに、大事なものをなくしちゃったら嫌だなって」

「目の前に機会があるのに、間違えないように考えたせいで、間違えちゃったり、しないかなって」

「こんなふうに考えてばかりだから、まぁ、正しくないと思うよ」

「正解って、振り返ったときに見える脇道みたいなもので、
 その時じゃわからなかったりするかもしれない」

「でも、考えちゃうし、考え続けると疲れちゃう」
「だから、せめて間違ってはいない行動をとり続ける普通の日常を送り続けるのかもね」
「矛盾してるんだ」