Chapter01-05

記録者: 暗狩キヅタ (ENo. 104)
Version: 1 | 確定日時: 2025-12-03 04:00:00

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  ──カシャ


シャッターの音の後、あなたを向いていたレンズがふと向きを変える。
何か未知のことを認識した様子で、その後にまたあなたにひとみが向いた。

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「観察対象、最終質問を提示します」


この対話の終端が近いようだ。
不思議な白い部屋での対話は、何の説明もなく始まり、そして終わるらしい。

奇妙な観察者は感慨もなく告げ、一拍。

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──あなたは、何をもって“自らの存在に価値がある”と判断しますか?


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「それは役割でも、使命でも、功績でも構いません。
 また、価値は不要であるとする見解も有益な観測結果となります。

 あなた自身が、どの基準で己を“肯定”し、
 何をもって“無価値”とせずにいられるのか。

 その価値に他者を如何にして組み込んでいるのか、
 その内的構造を、開示してください」


──あなたは自らに〝どのような価値〟があると認識していますか?

 
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「当機は、あなたの答えを推論する事はできても──
 代弁する事はできません
 故に此度は、 あなた自身の言葉で語られることを要求します」
Answer
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「…」


最後?もう終わってしまうのか?
いや、終わるならそれでいいが。

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「僕を必ず必要とする存在があること。正直それだけで充分だと思っている。」


穏やかな口ぶりでそう答えた。

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「それさえあれば、もしそれ以外の世界が僕と、僕を取り巻く環境を根絶やしにしようとするなら、それで僕は仲間を守れるのなら喜んで世界を焼くかも知れない…」


物騒なことを口走った。

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「いや、冗談だ。流石に世界は広い。口では言うがいざ焼こうと思って一筋縄ではいかない。そんなことをしたらねじ伏せられるだろう」

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「ともかく、僕を大事にしてくれる家族や友達がいれば、一旦いいと思ってる」


何か含みのある言い訳を付け加えてこの問いについて締め括った。