夢に魂を委ね、此の世ならざるを観測する。
それが教団、大いなる暗夜の『夢』に属する理由。
彼らの見せる夢というものは、魂を現世の垣根から解放し、異なる世を見せてくれる。
夢らしく空想的な世界が大半であり、未だ見ぬを瞳に映すには、素晴らしい機会ではある。
少々値の張る儀式を経なければならないのは玉に瑕だが。
ユーウェたる種族の好奇心を満たすには、カルト教団の力を借りなければいけないのも事実。
なのだけれど。
ある日の事、何気なく開いた扉。
太陽の塒でも探り当ててしまったかとばかりに、薄汚れた路地に光が溢れ。
夢ではない二度目の異世界に触れる機会が訪れた。