私は貴族の家に生まれた一人娘だ。
将来は父がやる仕事を受け継いでいくのだと思っていた。
将来は結ばされた婚約でその人と共に歩んでいくのだと思った。
…なんて思っていたんだけど。
それはなんかやだなって思って、それでいいのかと思って、それで気がついたら家を飛び出していた。
誰かが決めつけた道の上を歩き続けたくなかった。
私の人生だもの。
私自身で決めないといけないもの。
私は、自由を求めていた。
誰かが敷いたレールの上じゃなくて、
誰かと、一緒が良いと思った人の隣で並んで歩いていきたかった。
そんなことを夢に見ていた。
そのためには、
自分で決める力を、
誰かを守れるような強さを求めていた。
そうして歩き続けて、あの部隊にまで辿り着いたんだ。
いろいろあったんだけどね。
ちょっと長くなるかもだけど…聞いていく?